『ラスト、コーション』。漢字を介する人には原題の『色、戒(いろ、いましめ)』の方にぐっと惹かれるのではないでしょうか。 監督は台湾出身で現在はアメリカ在住のアン・リー(李安)、主演はお馴染みの香港俳優トニー・レオン(梁朝偉)、大陸出身で映画初出演のタン・ウェイ(湯 唯)、そしてアメリカで生まれ育ち、台湾をベースに活動するアジアの「歌星」(スター歌手)ワン・リーホン(王力宏)。まさに中華圏映画としか呼びようの ない、今日的な「中国映画」のひとつのあり方でしょう。
筆者が『アイス・ストーム』の宣伝で来日したアン・リーの英語通訳を担当した際の印象は「穏やかな人」でしたが、今回は中国語だったからでしょうか、記者会見では饒舌に語っていました。
『ブロークバック・マウンテン』がもたらした成功と名声があってこそ撮れた本作ながら、「まるで地獄に落ちたような」苦しみを伴い、「中国語作品を1本撮る労力は、英語作品3本を取る労力に匹敵する」と語っていたのが印象的でした。
“他門三人代表我的一切、湯唯代表我的心,王力宏代表我的脳,梁朝偉代表我的balls(指男人的蛋蛋),代表我最脆弱、最有胆量的一面。”
「(主役の)3人は私のすべてを表現してくれました。タン・ウェイは私の心を、リーホンは頭脳を、そしてトニーは私のタマタマ、私にとって一番脆い、かつ度胸のある面を演じてくれました。」 「クロスが敷かれた麻雀卓では激しい言葉の攻防戦を、ベッドシーンではシーツが敷かれた上のベッドで占領と非占領の男女の関係を描いている」とも。 優美さと緊張感が同居しながら、戦闘シーンは一切描かずに戦時下であることをまざまざと感じさせ、ラブ・シーンも息詰まる状況下での必然的な行為とも捉えられます。 「映画の中で真実とは何か、虚実とは何かということは、言葉で表現することは難しく、俳優たちの究極のパフォーマンスを通して表現しようと試みました」。並々ならぬ情熱と手腕が堪能できる作品です。
子供の頃から麻雀に親しんでいた私ですが、恥ずかしながら「チー」が「吃」とはこの映画を見るまで気が付きませんでした。
日本人の中国語の発音の悪さを思い知らされ、愕然。中国でも「賭けない、吸わない、飲まない」健康麻雀がブーム。。。なんて記事を読んだことがありますが、ホントですかね。
中国人と麻雀をすれば自然に発音が身に付くかも!麻雀と言えば『スパイシー・ラブスープ』(チャン・ヤン/張揚監督『愛情麻辣湯』)の中のエピソードでも 麻雀が効果的に使われています。ここでも麻雀は腹の探り合いだったのが、各人の性格を浮き彫りにする舞台の役割を果たしています。
充実した公式サイトには「天涯歌女」の歌詞が掲載されています。日本料理店でタン・ウェイがこの曲を歌い踊る一連のシーンは、図らずも今まで見た中で一番美しい抗日シーンとなっていました。
まずは対訳を見ないで翻訳をしてみてはいかがでしょうか。
http://www.wisepolicy.com/lust_caution/ 私は正月三が日早々中国語の勉強に勤しみました。
この映画に感化されて麻雀三昧でした。今年も中国語圏作品は話題作が目白押しです。どうぞお楽しみに!























